「シオデ」という山菜をご存知でしょうか。
まだ私がシオデを知らない頃の話です。
ワラビ採りに行って地面に目を向けて探していると、ワラビっぽいものがニョキッと生えているのが視界に入ってきて、近付いてみるとワラビではなく、アスパラガスみたいなものが生えていた。
なんてことがよくありました。
最初は、「なーんだ、ワラビじゃないやー」って感じでスルーしていたのですが、そんなことが度々あり、しかもアスパラのようにしっかりとした形だったので、調べてみたら食べられる山菜だとわかりました。
それ以来、ワラビ採りの副収穫物として毎年恒例のものとなりました。
そんな「シオデ」についてご紹介します。
シオデとは
春に芽が出て真っ直ぐに伸びてきている姿と味が、アスパラガスによく似ているので、「山アスパラ」とも呼ばれています。
ワラビ採りに行くと、ワラビを採った跡(折られて茎の下だけ残っている状態)はよく見かけますが、シオデは採られた跡を見たことがないので、ほとんどの人は知らずにスルーされている山菜のようです。
一般的に「シオデ」と言われているものは、正確には「シオデ」と「タチシオデ」と種類が分かれます。
開花の時期は、シオデは7月、タチシオデは5~6月です。
またタチシオデは葉の裏が白っぽいので、今回収穫したものは、葉の裏が白っぽく、蕾も出来ていたので、タチシオデである可能性が高いのですが、ここでは一般的な呼び方で「シオデ」とさせていただきます。
シオデの生える場所・時期・生え方
日当たりのよい草地で、4月後半くらいから、ワラビが生える時期に、ワラビと同じ場所に生えています。
1本~3本程度、地面からニョキッと生えているので、生え方もワラビとよく似ています。
ワラビとの違いは先が真っ直ぐ上を向いているので、明らかに違いがわかりますが、色が似ているので一瞬見間違えることもしばしばです。
ただ群生して生えていることはほとんどなく、ワラビのようにそれほど大量には採れません。
アスパラガスが収穫までに年数がかかるのと同じように、シオデも5mm以上の太さになるには6年近くもかかるので、まだ小さかったり、伸び過ぎたりしたものは採らず、美味しく食べられそうな状態のものを、食べる分だけ収穫するようにしています。
シオデを採りに行くというよりも、ワラビ採りの際についでに採ってくるものという感じでしょうか。
ちょっと贅沢ではありますが。
シオデの収穫方法
生え始めの真っ直ぐに立っている状態を収穫します。
伸びてくると小さなツブツブの花が付いてきますが、収穫するのがこの状態までです。
更に伸びてくると、先っぽや茎の途中からツルが出始めます。
その後ツルが他の植物に巻き付こうとして、斜めに傾いてヒョヒョロになってきます。
この状態になると、他のツル植物と見分けがつかなくなってきます。
ツルが出ても食べられるのですが、私は収穫したことはありません。
スーパーで売られているアスパラガスのような状態、もしくは少し花や葉が出てきていても真っ直ぐに立っている状態のものを収穫しています。
シオデの食べ方
最もシンプルなのはマヨネーズ和えです。
1本1本よく洗って、沸騰したお湯で2分茹でたら、30分程度水に浸けておいて、その後水をよく切って、適当な大きさにカットして皿に盛って、マヨネーズを付けて食べるだけです。
アクが少ないのでさっぱりしています。
売られているアスパラガスは、太いものが多いのですが、シオデは太くても5~8mmくらいなので、食感も柔らかくて、味はもう、アスパラガスそのものです。
その他、マヨネーズではなくポン酢でお浸し。
天ぷらにして塩で食べると、あっさりしていてとても美味しいです。
一般的な山菜と同じ食べ方でも、さっぱりした感じで味わうことが出来ます。
希少な山菜なので、採って食べられるのは年に1~2度くらいですが、ワラビ採りの季節になると楽しみな山菜です。
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