自然の恵み いただきます! 家庭菜園と山菜採りと・・・

家庭菜園と山菜採りを中心に、自分で収穫した食材を調理して食べるところまでの記録です。

大型スモーカーで燻製焼豚を作る ついでに庭で採れたニンジンもスモーク

冬は燻製作りの季節です。

空気が乾燥して気温が低いこの時期は、食材が傷みにくいので、1年で最も適した季節です。

アウトドア料理の定番でもある燻製作りやBBQは、「キャンプ」のイメージもありますが、私の場合はもっぱら「自宅の庭」です。

採れたての野菜や採ってきた山菜を使って、庭先でアウトドア料理を作るのが、大きな楽しみです。

今回はスモーカーを使った燻製作りをやってみました。

メインは焼豚ですが、家庭菜園で収穫した採れたてのニンジン(ミニキャロット)も燻製にしてみます。

庭のあちこちに生えているミニキャロット

3年ほど前に種から育てて収穫して、ダッチオーブンでマーマレード煮を作ったことがありました。

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その時の残っていた種を、夏の終わりに庭の空いている所や鉢に適当に蒔いておきました。

それがちょうど今、食べ頃になっています。

根元の土を少し取り除いて、出来ているニンジンの太さが2~3センチくらいのものを選んで、10本ほど収穫しました。

ミニキャロットの収穫

間引きもせず、放ったらかしだったので形は悪いものばかりですが、この採れたてのミニキャロットも燻製にして食べてみます。

燻製の準備

用意したもの

(食材)

  • ミニキャロット     10本
  • 豚ロース肉    800g
  • シシャモ 8匹

(調味液)

  • 醤油   大さじ3
  • 砂糖 大さじ1
  • おろしニンニク・おろしショウガ・ハチミツ 3種で計大さじ1
  • 酒・みりん 各大さじ1

(道具)

  • タコ糸
  • ビニール袋(ジップロックまたはフリーザーバック)1枚
  • 干網
  • スモーカー
  • スモークチップ(桜)4握り
  • スモークウッド(桜)※スモークの仕上がり状況により使用 
  • 炭(BBQ用)
  • ザラメ(色付け用) 大さじ1
肉の下処理

豚ロース肉全体にフォークで刺して小さな穴を開けておきます。

脂身の所は刺さり具合が悪いので、念入りに刺しておきます。

肉刺しすることにより、調味液がしみ込みやすくなります。

フォークでプスリプスリと

燻製の際、肉の型が崩れないようにタコ糸で縛ります。

タテ糸とヨコ糸でまとめます。

タコ糸でまとめる

ビニール袋に肉と調味液を入れ、袋の上から揉み込んで全体に調味液をなじませます。

冷蔵庫に入れて一晩寝かします。

冷蔵庫で一晩寝かす

翌日、袋から出した肉を、そのまま干網に入れて2時間くらい乾燥させます。

肉の表面に水分がついていると煙が付きにくいので、水気を飛ばします。

塩抜きは不要です。

干網の一番上に肉を置き、2段目に液垂れ防止のためにダンボールを敷いておきます。

調味液や肉汁が地面に垂れてしみ込むと、後々猫が寄ってきたりするので、垂れないようにしておきます。

また、乾燥させている最中に寄って来ることもありますので、時々様子を見ておきます。

風通しの良いところで2時間乾燥

スモーク開始

スモーカーは色々なタイプのものがありますが、ウチでは3段式のスモーカーを使っています。

燻製はもちろん、BBQでも使えます。

1台あると便利なスモーカー
簡単な炭火の起こし方

火起こし器を使って炭を着火させます。

これも1個あると重宝する火起こし器

火起こし器の底に新聞紙1枚を軽く丸めて入れて、その上に炭をタテに入れます。

このタテに入れるのが重要なポイントです。

炭の端っこは裂け目が多く、火が着きやすい部分なのです。

スモーカーの一番下の炭置き場に丸めた新聞紙を置いて、その上に火起こし器を置きます。

火起こし器の下の穴から新聞紙に火をつければ、3分ほどでカチカチと音が出てきて、炭に火が着きます。

炭の火が安定したら、一旦火起こし器ごと取り出して、火ばさみで炭を炭置き場に置きます。

火の着いた炭を一番下に置く
ウッドチップのセッティング

2段目には鉄のボウルにウッドチップ(桜)を4握りほどバラまいて、ザラメを大さじ1程度混ぜておきます。

ザラメをチップに混ぜることにより、肉の仕上がりがきれいな飴色になります。

2段目にザラメを混ぜたウッドチップ
食材のセッティング

そのすぐ上に網をセットして、ニンジンとシシャモを乗せます。

ニンジンとシシャモ

一番上にフックで掛けた肉をぶら下げます。

落ちないようにタコ糸の部分に2ヶ所フック掛けしました。

これでセット完了。

肉をぶら下げる

あとは、炭の火力が大きくなってチップに火が着いて、煙が出てくるのを待つのみです。

温度管理

温度130℃

焼豚の場合生肉を使うので、充分な加熱が必要な「熱燻」で行います。

焼きながらスモークする感じです。

なので、今回熱源である炭で焼いて、同時にスモークチップで燻製するやり方です。

チップのスモーク状況が悪い場合に補助的にスモークウッドを使うこともあるので、用意はしておいています。

「熱燻」は80℃~140℃で10分から1時間半位が標準的ですが、今回のスモークでは燻製具合のチェックや他の食材の取り出しなどで、何度も蓋を開けたりして高温を維持できない時間が結構あったので、トータルで2時間半ほどスモークを行っていました。

スモーカーの温度は平均して130℃くらいでした。

ニンジンとシシャモは早めに仕上がったので、1時間ほどで取り出しました。

燻煙管理

温度のチェックと同様、煙の状態のチェックも必要です。

チップが着火しているか、燃え尽きていないか、煙が継続的に出ているか、スモーカーのチェック扉を開けて確認を行います。

実は今回、ある失敗をしてしまいました。

チップに混ぜるザラメの量が多すぎたのです。

上記の「用意したもの」には、サラメ大さじ1とありますが、実際には大さじ3入れていました。

結果、ザラメが溶け過ぎてチップが着火しにくくなり、開始1時間後のチェックではチップが半分も減っていなかったのです。

大さじ1で充分でした。

炭は正常に燃えていたので、加熱状態は問題なかったのですが、燻煙状態が悪かったので、急遽スモークウッドに直接火を着けて、2段目の網の上に置いて、強制的に燻煙を行いました。

同時に炭の中にチップも時々投げ込んで、チップの煙がスモーカーの中に充満している状態を保ちました。

また肉の飴色具合も今ひとつだったので、ザラメを直接炭の中にパラパラと投げ込んで、色付けの補助を行いました。

スモーク完成

何だかんだ2時間半、何とか肉も良い状態になりました。

念のため、竹串を肉の中心まで刺して、抜いた先の暖かさを確認します。

先を頬に当てて暖かったので、中まで火が通っていると判断して、スモーカーから取り出しました。

左)スモーク前 右)スモーク後

スモーク前の生の肉が、きれいな飴色に仕上がりました。

ニンジンとシシャモの燻製

焼豚、ニンジン、シシャモ、燻製料理の出来上がりです。

自家製の燻製焼豚
それぞれの味は?

まず、ニンジン(ミニキャロット)。

干し芋と沢庵を混ぜたような、独特の味と食感です。

でもニンジンの味は残っていて、いぶりがっこのようでもあります。

そしてシシャモ。

スモークが弱いうちに取り出してしまったせいか、焼いたシシャモとあまり変わらないような感じでした。

スモークウッドで再始動した際に、また入れておけばもっと燻製らしくなったもしれません。

さあ、メインの焼豚です。

燻製の良い匂いが漂います。

表面の香ばしさ、中身の柔らかさ、そして一晩漬けた醤油ベースの調味液がしょっぱ過ぎず、薄過ぎず、ちょうどいい感じで味が付いています。

多少失敗はあっても、しっかりと加熱ができて、燻煙も一定時間できれば、何とかこのように仕上がるのかもしれません。

今日は大晦日。

3種類の燻製を食べながら、良い年越しができそうです。

おまけ 人参の葉の天ぷら

燻製をしている間、ずっとスモーカーに付きっきりではありません。

合間を見て、ニンジンの余った部分の葉っぱを使って、天ぷらを作ってみました。

葉っぱをよく洗って、180℃でサッと揚げる

よく洗った葉っぱに、炭酸水で溶いた天ぷら粉を付けて、180℃の油でサッと揚げるだけです。

ニンジンの葉の天ぷら

サクサクとした食感。

葉っぱもニンジンの味がします。

年越しそばに入れる天ぷらに最適です。

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