4月上旬 今採れる山菜は?
私の住んでいる群馬県では、3月から春らしくはなっていたものの、時折霜が降りたり雪が降ったりしていたので、まだ「冬と春の境目」という感じでしたが、4月に入ってようやく完全な春がやってきました。
いても立ってもいられず、山菜を探しに行ってみました。
例年こごみが生えている場所は、まだ何も顔を出しておらず、タラの芽も蕾すら出ていない状態でしたが、唯一食べられるものがありました。
「つくし」です。
つくしの収穫
つくしの群生があちらこちらにありました。
毎年、山菜の様子を初めて見に行くとつくしを見かけるのですが、あまり見向きもせず、今までも5回くらいしか収穫したことはありません。
なぜかというと、
・下処理が大変
・それほど味が濃くない
このような理由で、いつもスルーしている山菜です。
でも今回、今年最初の山菜を十分堪能してみようと思い、下処理が大変なことを覚悟の上で、収穫してみることにしました。
山菜の採り方の基本
山菜の採り方の基本として、茎物(つくし、わらび、こごみ、ぜんまい等)の場合、茎元をつまんでポキっと折るようにして採るのですが、力の入れ方にコツがあります。
茎元を上方向に引っぱりながら折ると、根っこごと抜けてしまいます。
逆に茎元を下方向に沈ませながら(地面に押し付ける感じで)折ると、うまく折ることが出来ます。
そのような要領で、ポキポキと5センチから10センチくらいの長さのものを200本収穫しました。
今までの経験から、美味しかったつくしには特徴があります。
美味しいつくしの特徴
・胞子の部分がつるつるしているもの
・まだ開ききっていないもの
・ひょろひょろよりも太めのもの
・節と節との間が狭いもの
・全体の長さが6~8cmくらいのもの
これらの条件を満たすものって意外と少ないんです。
群生はあちこちにたくさんあるのですが、良い条件を満たすものを選びながら収穫してみると、なかなか一つの群生だけではあまり数が採れなかったりで、かなり広範囲を探すことになりました。
すべて良い条件通りにもいかず、多少妥協したところはありますが、何とか30分で200本収穫しました。
つくしの下処理
さてこれからつくしの下処理です。
1本1本手でつまんで、はかまを取り除きます。
節のようになっている部分に、黒っぽいギザギザのものがはかまです。
そのままだと固さが残り、食感も悪くなりますので、必ず取るようにしています。
根気のいる作業です。
200本を1本1本手に取って、1時間弱かかりました。
はかまを取り終えたら流水ででよく洗います。
芝や他の葉っぱ、虫が付いていることもあるので、1本1本丁寧に洗います。
つくしの調理方法
今回は大量に採れたので、おひたし、卵とじ、山菜うどんの3種類にしてみました。
つくしのおひたしの作り方
まず鍋でお湯を沸騰させて、軽く塩をひとつまみ入れて、つくしを茹でます。
1分程度茹でたあと、ザルにあけ流水にさらして、水を切ります。
食べやすいように長さを4~5cmくらいに調理バサミで切りそろえて、お皿に盛っておきます。
次に味付けです。
味付けはお好みで、ポン酢だけでも良いですが、今回はだし汁、みりん、醤油を味見しながら好みの味にして、つけ汁を作りました。
これをつくしにかけるだけ。
つくしのおひたしの出来上がり。
つくしの卵とじの作り方
初めて卵とじに挑戦です。
ごま油を引いたフライパンを熱して、つくしを炒めます。
しんなりしてきたところで、おひたしで使ったつけ汁(だし汁、みりん、醤油)をそのままかけて、1分ほど更に炒めます。
そして事前に溶いておいた卵3つをまわしがけして卵とじにします。
すぐに火を弱火にして蓋をして、卵があまり固くならないように様子を見ながら、少しトロトロ感が残る状態で火を止めます。
卵とじにしては、あまり良い出来ではありませんが、一応これで出来上がり。
つくしの山菜うどんの作り方
うどんにつくしのおひたしを乗せるだけです。
餅入りです。
つくし三昧を堪能
いざ実食です。
調理に手間のかからない「おひたし」は、シャキッとした食感とだし汁のしょっぱ味で、お酒のつまみとして味わうことが出来ます。
「卵とじ」はつくしの風味と卵の味が混ざり合って、ごはんのおかずにもなります。
ただ、山菜としては風味が薄いのは否めない感じがあります。
最も良かったのは、「山菜うどん」でした。
今まで食べたことのある山菜うどんやそばに乗っている、わらびやこごみと食感が似ていて、ほんのりと山菜の風味が出て、うどんの薬味としていい味を出しています。
同時に七味とうがらしも加えて、とても美味しいうどんを味わうことが出来ました。
ちなみに今回使った七味とうがらしは、「舞妓はんひい~ひい~」です。
京都に行ったときに買ってきたものです。
結構辛いのと、山椒の味が濃いのがお気に入りです。
袋入りもあります。
つくしの最も美味しい食べ方は、山菜うどん・山菜そば
何だかんだ、つくし料理でもっとも美味しかったのは、山菜うどんでした。
うどんだけでなく、山菜そばでも良いと思います。
少しだけ採ってきて、さっと下処理しておひたしを作って、それをうどんやそばに入れて楽しむのが一番良いかもしれません。
www.samu-life.com