
いちょう芋
4月のある日、園芸センターでいちょう芋の種芋が売られているのを見つけました。
とろろでおなじみの山芋と呼ばれているもののひとつです。
山芋には長芋、大和芋、いちょう芋、自然薯といくつかあり、呼び方も関東では大和芋をつくね芋、いちょう芋を大和芋と呼んでいたりしているようです。
今回栽培するいちょう芋は、その名の通りいちょうの葉に似た形の芋で、長芋のように長くはならないので、家庭菜園でもできるかと思い買ってみました。
収穫まで半年以上かかるみたいですが、美味しいとろろご飯を期待して、チャレンジしてみました。
畑の準備 4月下旬
栽培場所づくり
あまり長くはならないいちょう芋といっても、50cmほど長くなる場合もありそうなので、念のため地面下30cm掘り、地上50cmまでシートで覆って、栽培場所を作りました。
以前、同じ場所で1m越えのゴボウを作ったことがあり、その時の要領でやってみましたが、相変わらず大変な作業でした。
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地面下30cm掘ったところ
掘り起こした後、四隅に支柱を立て、ビニールシートで覆いを作ります。
この中に土を入れるので、崩れないように縁の部分を防水テープでしっかりと貼り付けます。
また真ん中あたりで土が膨らんで来ないように、もう1本支柱を立てます。

計5本の支柱を立てて安定させる
ここに土を入れていきます。

鶏ふん、苦土石灰、化成肥料を混ぜておいた土を入れる
2週間ほど前に、鶏ふん、苦土石灰、1週間前に化成肥料を混ぜて、熟成しておいた土を入れていきます。

土入れ完了
芋が大きくなるように、フカフカの土を入れました。
ビニールシートが土の圧力で広がったりしないように、自転車の廃チューブで上下2カ所、巻き付けておきます。
種芋の植え付け 5月上旬
いよいよ種芋の植え付けです。
1個70g弱の種芋を6個、合計400g分、植え付けます。
いちょう芋の種芋
地下30cm、地上50cmの栽培場所はちょっと大げさであることはわかっていながらも、パッケージの写真は結構長そうなので、期待を込めてこれより栽培開始です。
種芋の植え付け
すでにそのまま植え付けられる大きさで売られているので、そのまま6個植え付けます。
10cmの深さに掘って、横向きにコロンと置いておくだけです。
位置を決めたら土をかけ、たっぷりと水を与えて、土が乾かないように、籾殻を撒いておきます。

籾殻を撒いておく
発芽~蔓になるまで 5月中旬~6月
2週間くらいで発芽し、ニョキニョキと芽が伸び始めてきました。
ヒョロッとした芽が葉っぱも付けずに、どんどん伸びていきます。
6月に入ると、取り付けておいたネットに絡み始めて、山芋の蔓らしくなってきました。

これから先の管理は、水切れを起こさない程度の水くれと、たまに化成肥料をパラっと撒いて育成していきます。
化成肥料は、蔓の伸び始めの時と、その後蔓や葉っぱが生育旺盛な7月、9月の計3回与えるだけです。
蔓の生長 7月~10月
7月に入ると、葉っぱも茂ってきて、2階のベランダまで到達しました。



6カ所植え付けた種芋が全て発芽し、2カ所で芽が2本出ていました。
本来は1つの種芋につき1本にしないと、出来る芋が小さくなるそうですが、あえて切らずにそのまま伸ばしてみました。
うまくいけば8個のイチョウ芋が出来る見込みです。
収穫 11月中旬
収穫の合図
猛暑を過ごした蔓や葉っぱが、黄色くなり、枯れてきました。
収穫の合図です。

枯れた蔓

自然と切れた蔓の根元
蔓の根元も上の蔓と離れ、自ら切っているかのように、自然と切れていました。
「早く収穫してくれ」と言わんばかりに。
収穫実施
晴天の日が5日ほど続いた11月中旬、収穫を行いました。
地上50cmの栽培場所なので、深く掘る必要はありません。
土を覆っているビニールシートをカットして、土を取り除くだけです。

収穫開始
トロ舟を脇に置いて、土を丁寧に崩していきます。

ゴロゴロとしたものが見えてきました。
まだ土と一緒なので、イチョウの形には見えませんが、何となく大きな塊であるようです。
掘り起こし完了

掘り起こした8個のいちょう芋
伸びた蔓が8本、そのまま8個の芋が収穫できました。
もっと長くなるのを期待していましたが、それでもその重量約4kg。
植え付けの時は、計400gの種芋でしたが、収穫できたのは10倍の量になりました。
いちょうの形をしているものもあれば、グローブを閉じたようなもの、ゴロッと里芋のような形をしたものと、様々な形ですが、何とか予定通り収穫することが出来ました。
調理
早速、採れたてのいちょう芋を調理してみます。
収穫の際は土が付いていて、いちょうの葉のようには見えなかったのですが、よく洗ってみるといちょうの葉のように見えてきました。
とりあえず今回はこれ1個だけ調理してみます。

採れたてのいちょう芋
とろろ作り
まずは皮むきです。
形がデコボコしているので、とても面倒です。
その後、おろし器ですりおろします。
芋の皮むきとすりおろし
すりおろした芋を更にすり鉢ですります。
とろろっぽくなってきたら、出汁入りの醤油を混ぜて、更にすって出来上がりです。
すり鉢ですりおろして出汁を加える

とろろの出来上がり

その他、おろし器でおろした芋を海苔で巻いて揚げた「磯辺揚げ」とおろした芋をそのまま味噌汁の中に入れて「すいとん風味噌汁」もプラスしてみました。
いちょう芋三昧です。
実食
山芋って、芋の中でも珍しく「生」で食べられる芋です。
その新鮮な味を味わってみます。
まずはとろろご飯から。
粘り気がとても強いです。
「すする」というより「食べる」感があります。
山芋の風味が鼻から抜けていきます。
とても美味しい。
磯辺揚げもすいとん風味噌汁も、山芋の味が深く、「山芋を食ってる!」感じが強い。
そしてもう一品

おろし芋焼き
おろした芋をそのまま焼いて、鰹節をかけたものです。
出汁醤油につけて食べます。
とてもシンプルな山芋の味。
お酒のつまみにぴったりです。
家庭菜園で馴染みのないものを作る楽しみ
いちょう芋の種芋が売られているのを見なければ、山芋を自宅で栽培することはなかったと思います。
それだけ家庭菜園ではあまり馴染みのない野菜なのですが、今思うと栽培が大変だった感じはありません。
結構、ほったらかしだったように思います。
意外な野菜の種や苗を見つけて、チャレンジしてみるのも、家庭菜園ならではの楽しみです。
今回調理に使った芋は8個のうちの1個です。(約500g)
残りは、掘り起こした土の中に埋めておいています。
モグラに食べられはしないか?と、少々不安ですが、少しづつ消費していく予定です。
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